スズメノチャヒキ
暮らしとの関わり
 昔から畑の雑草として嫌われてきた植物。
 草丈もあり、群生するため、いかにもずうずうしく畑に侵入したかのような感じがする。
 穂をとって唾をつけて爪の上に乗せて吹くと茶臼のように回るというが、子どもの遊びとしては、石黒では聞いたことはない。

〔写真2006.6.6下石黒〕

  
   下の小花の芒は短く上は長い

          胞頴にみられる脈

写真2006.6.6下石黒

  2裂した護頴の間から出る長い芒


            色づいた種子

写真2010.7.4下石黒
解 説
イネ科
 全国の日当たりのよい道端、草地、畑に生える一年草。多くは群をなして生える。
 茎は直立しあるいは傾きその下部は少し曲がっていて高さ30〜70cm。
 葉の長さは15〜30cm、幅3〜6mmで葉鞘とともに開出する〔茎や葉などの面に対して直角に伸びている毛〕白い軟毛がある。〔上写真〕
 花期は5〜7月。茎の先に長さ20cmほどの大きな花穂〔円錐花序〕をつけ一方に傾く。花穂には多数の小穂がつき長さは1.5〜2.5cm、幅6mmほどで淡緑色。
 護穎は薄い洋紙質であるが細かい突起があってざらつき長楕円形で鈍頭、先端のすぐ下から長い〔のぎ〕がでている。芒は下方の小花のものは短く上の小花のものは長くて(左写真)外曲して12o。
 名前の由来はカラスムギ〔茶ひき草〕に似て小さく食用にならないことによる。



     葉鞘の開出毛

写真2010.7.4下石黒

   多く軟毛が見られる特徴
写真2006.6.6下石黒