スナゴケ
 一昨日(2015.11.26)に石黒の生家屋敷内にある畑の大根の収穫に出かけた。
 初冬の庭はブナの落葉で覆われていた。
 近年、庭石にコケが多くなってきた。中には庭石一面をコケが覆い尽くしている。庭石は鳥海石が多いが、この石は吸水性がよくコケが生えやすい。夏には殆ど目だたないが晩秋の頃からよく目を引く。
 庭石の上に生えたコケは目線の高さにもあり観察するに都合が良い。こうした、微小植物をじっくりと観察することができる。よく観察するとまるで全く自分が知らなかった世界を引きこまれるような好奇心が湧いてくる。
 我々は、広大な宇宙への旅を夢みるが、微小の世界への旅も可能な時代が到来するかもしれない。微小植物からアメーバ―、細菌、ウィルスと、そしてその行き着く先は意外と宇宙旅行の着く先と合致するかもしれない。

写真2015.11.26下石黒


         庭石を覆うスナゴケ

写真2015.11.26下石黒


解 説
ギボウシゴケ科
 北海道から九州まで普通に見られる。雌雄異株胞子体は多くない。
 日当たりの良い場所の湿った砂地や岩の上に黄緑色の大きな群落をつくる。茎の高さは2〜3pの高さで不規則に枝を出す。枝は短く先に葉が固まってつく。葉は広線形で先は灰白色で不透明で葉の縁は外側に反り返る。中肋は1本で葉の先端まで届く。
 盆栽や苔庭に利用されることもある。



クリの葉を被ったスナゴケ

写真2015.11.26下石黒