スナビキソウ

暮らしとの関わり
 柏崎市街地の裏海岸、とくに鯖石河口よりの砂浜でよく見かける。緑色鮮やかな葉が互生し密に重なりあってついている。
 花には芳香があってアサギマダラの吸密植物と言われているが蝶には未だ出会わない。
 裏海岸には希に数本単位で見かける程度であるが、今が花期であるのでたびたび訪れてアサキマダラにも出会ってみたいものだ。
 また、種子はコルク質で海水に浮いて散布されるそうだが、世界を股にかけた壮大な種子散布を行うことにロマンを感じる植物である。

写真2012.7.3裏海岸


                花 期



写真2012.7.3裏海岸

               小群生

写真2012.8.26裏海岸

        スナビキソウの長い地下茎

写真2012.7.5裏海岸


解 説ムラサキ科
 北海道から九州海岸砂地に生える多年草地下茎を長く伸ばして繁殖する〔左下写真〕
 茎の高さは25〜30pほどで時には枝分れし密に圧毛がある。
 葉は柄がなく互生し、倒被針形または長楕円形状被針形。基部は細まり全縁で長さ2,5〜6p。表裏に圧毛がある。
 花期は5〜8月。茎の先端に白色で径約8oの花を総状につける。花の下部は筒状となり上部は5裂し平らに開き芳香がある。
 雄しべは5個、花柱は短い。ガクは5裂して緑色で毛が密生する〔上写真〕
 果実はほぼ4稜形で長さ8〜10o。コルク質で海水に浮いて散布する。子房は4室に分かれ分果は1花で4個。
 名前の由来は「砂引き草」の意味で地下茎が砂中長く伸びることによる。



      互生する葉

写真2012.7.3裏海岸

    つぼみから開花へ


写真2012.7.5裏海岸

      葉の圧毛
写真2012.7.3裏海岸