シバ
暮らしとの関わり
 石黒では、昔、家の小路や農道などの路肩などによく植えられていた。
 石黒は、地すべり地帯であるため特に土砂崩れや流出防止のために植えたものであろう。筆者の生家の小路にも土が流されることを防ぐためにシバが植えられていた。
 こうしたものが、野生化したのが石黒で現在見られるシバであろう。
 シバの生えた畔はしっかりとしていたが、時代が変わり現代では、農道の路肩や田の畔に除草剤を何回も撒布するため土が湧いた状態になり土砂崩れも発生しやすくなった。
 一方、シバはコウライシバなどとは異なり、節間が粗く繁殖方向が直線的で伸びが速いために、花壇などに入り込むと駆除が難しいのでの嫌われる。

(写真2005.7.8 大野)

解 説
イネ科
 北海道から九州までの日当たりの良い所に生える多年草
 茎は針金状で強く長く地を這ったり地下茎をつくったりして群落をつくる。
 葉は互生線形で先端が鋭くとがり幅2〜5oくらいで硬い。若い時には長毛がまばらに生える。3節に2葉が密接していて下部はサヤ状となりその元にヒゲ根もつ。
 花期は5〜6月。10〜20pの花茎の先に穂をつける。包頴は狭卵形で長さ3〜4oでやや紫色を帯び光沢がある〔上写真〕。  中に1個の膜質の護頴がありはない。
 名前の由来は細葉の意味、または繁る葉の意味ともいわれる。