センボンヤリ | |||||||
暮らしとの関わり 石黒では未だ新参者なのか、ごく希な植物のようである。 上の写真のセンボンヤリは夏〜秋型であろう。たくさんの閉鎖花が林立して名前のセンボンヤリにふさわしい様子である。 筆者は大野の丸小山付近で確認したのみである。出会った時期が春であればタンポポと思って見過ごしたことであろう。 2009年に春に訪れると春型の花〔解放花〕に出会うことができた。しかし、丈が低く小形であるためか、秋型の花〔閉鎖花〕ほどの存在感はない。 (写真2006.10.14 大野 右上の下2009.4.12大野) 春の解放花 写真2009.4.12大野 センボンヤリの閉鎖花
写真2008.10.18大野 |
解 説 キク科 北海道から本州の山地や丘陵に生える多年草。 根、茎ともに短い 葉は根生してロゼット状となる〔上写真〕。 春の葉は小さく長楕円形で羽状に裂ける(左下写真)。下面にはとくに白いクモ糸状の毛が多い(左下写真)。 夏から秋には大形で長い楕円形の葉が出て縁は羽状に裂け、頂上の裂片は大きい(上写真)。 花には春秋の2型があって、春型は花茎が高さ5〜15pで先に1.5pほどの頭花をつけ、頭花の周辺には少数の舌状花がある。 舌状花は白色で裏は淡紫色を帯び、先端に3歯があり、別に基部に小さい2列片がある。 夏〜秋型は花茎が30〜60pにも達し先端は管状花ばかりが集まる閉鎖花がつく。閉鎖花の総包は瓦状で線形で膜質〔左写真〕。長さ約15o。花茎には線形の小さい葉を多数つける〔左写真〕。 そう果はすべて結実して冠毛は1pくらいで茶褐色〔左上写真〕。 名前の由来は秋に並んで多く立つ多数の閉鎖花の花茎を槍にたとえたもの。別名ムラサキタンポポ。 秋の閉鎖花 線形の茎葉 写真2008.10.18大野 |