リョウメンシダ
暮らしとの関わり
 リョウメンシダは、夏季には目だたないが、晩秋のころからよく目立つようになる。やわらかな葉であるが常緑性で石黒の厳しい冬でも美しい緑色を保つことができる。
 降雪前の荒涼とした冬の林の中を歩いていて、緑色のリョウメンシダの群生に出会うとホットした気分になるのは自分だけてはないだろう。
 石黒では杉林の中などで大群落に出会うこともある。古老の話では、昔からリョウメンシダの生えているところには杉がよく育つと伝えられているという。
 新潟県の全域に分布し、本県の代表的なシダとであるということがてきよう。
→参考画像「石黒の林の中のリョウメンシダ」


(写真2007.8.30 下石K)


         
 リョウメンシダの群生

写真200.6.4 寄合

           胞子嚢のつきかた

写真2010.11.30下石黒

     リョウメンシダの葉の表(上)と裏(下)


写真2010.12.1大野 政栄

          
冬のリョウメンシダ

写真2008.12.1 下石黒ホウノキ山

        
 雪をかぶったリョウメンシダ

写真2007.12.30 下石黒

        根茎の様子と茎下部の褐色の鱗片


                  写真2010.12.1水穴口

解 説
オシダ科
 日本各地の山地の林床にはえる常緑多年生のシダ植物。特に北方に多い。時には大群落をつくる。
 根茎は鉛筆大で短く横に伏す(左下写真)
 葉は長さは60〜150pで束生する。胞子嚢のない時期は裏表ともほとんど変わりなく見える(上裏面・下表面写真・左下写真)。葉は薄いが丈夫である。柄は長く堅く縦溝がある(下写真)
 根元の方には褐色の鱗片が密生する(左下写真)。細かく切れ込んだ艶やかな葉は美しく観賞用に栽培される。胞子嚢は葉身の下半分に多くつく(左下写真)包膜は円腎形。
 名前の由来は葉の様子は表裏ほとんど変わらないために「両面シダ」の名前が付いた。(下写真葉裏 右上写真葉表)
 耐寒性も強く新潟県あたりでも露地で冬も緑色が美しい。


        若芽-1

写真 2015.5.13下石黒

       若芽-2

写真 2015.5.13下石黒

        若芽-3

写真 2013.4.27 上石黒

   葉の裏〔上の表面と比較〕
写真2007.8.30 下石黒

     早春の新芽

写真2009.4.24 下石黒

      葉柄の溝

写真2010.7.2 下石黒