オオケタデ
暮らしとの関わり
 オオケタデは石黒では希にみられる植物である。上の写真は2007年に寄合地内で撮った。茎も太いが葉も大きい〔下写真〕。
 日本植物誌には、観賞用として栽培されたときに帰化したもの、と記されている。元々薬草として渡来したものが野生化したとも伝えられている(牧野植物図鑑)が、おそらく、薬草としてよりも、花が美しいために栽培用として全国に広がったものであろう。
 2008年に市街地の平井集落で巨大なオオケタデに出会った。全体に毛は見られたが、花のつきがよく色も濃かったので園芸用に改良されたものであるかもしれない。

〔写真2007.8.12 寄合〕



写真2007.8.27 寄合

          葉の大きさ

  
写真2007.8.12 寄合    

        高さ2m以上のオオケタデ

写真2008.10.2 平井

解 説
タデ科
 江戸時代に観賞用として渡来し現在では各地で野生化している一年草
 茎は壮大で直立して上部で分枝し、1.5mにも達し全体に毛がある〔上写真〕
 葉の長さは10〜25p、基部は円形、またはハート形に切れ込み長い柄がある。葉柄の付け根の茎部はサヤ状の托葉があり、その上端はしばしば広がりとなる〔上写真〕
 花期は7〜10月。枝の先や葉の付け根から花柄を伸ばし穂状の花序をつける。花弁はなく、5個に深裂したガク片は淡紅色〜濃紅色。ガクは次々と開き果実になっても色が褪せない。
 雄しべは8個でガクよりやや長い。子房は楕円形で花柱は2個。
 そう果宿存ガクにつつまれ扁平な円形で栗色。
 名前の由来は大きくて毛が多いことによる。



          幼苗

写真2010.6.30畔屋

       茎断面

写真2007.8.27 寄合


  縁が翼となっ鞘状の托葉
写真2008.10.2 平井