オオカワヂシャ
暮らしとの関わり
 石黒では、見かけたことはない。初めてオオカワヂシャに出会ったのは、市街地周辺の国道8号線バイパス工事中の田塚地内の盛り土の裾部であった。
 去年の秋にこの近くの水田の用水路で群生しているカワヂシャとと思われるものに出会った。(※秋に開花が見られたのは、夏に除草剤で駆除されたもので生き残った個体が繁茂して開花したものであろう)
 オオカワヂシャは、その名の通りカワヂシャに比べ全体が大きい。しかし、WEB上の資料によれば、カワヂシャとの交雑が見られ、両者の中間種(ホナガカワヂャ)の個体も見られるという。
 カワヂャの頁にも記載したが、オオカワヂャとの区別点は
①花序基部の葉の鋸歯がはっきりと目立ない。
②花が大きく、青色が濃い。
③花柄が斜め上に伸びる。
等であるが明確な同定はできない。

 来春はカワヂシャの発芽から観察をして、明確な同定をしたいと思っている。
写真2022.5.22 田塚

           幼苗の頃の様子

 写真2022.5.12 田塚

             花序の様子

 写真2022.5.28 田塚

      カワヂシャに比べて花の色が濃い


 写真2022.5.22 田塚

   群生の様子₋左は工事中の国道8号線バイパス

 写真2022.5.16田塚

           種子散布期の様子

 写真 2022.7.18 田塚

           葉の縁の不明瞭な鋸歯



 写真 2022.5.22 田塚


    希にかなり明確な鋸歯の葉も見受けられる
写真 2022.5.25 田塚

              全体の姿


 写真 2022.5.22 田塚

       基部から上部の葉の形の比較

 写真 2022.5.22 田塚





解 説
ゴマノハグサ科
 原産地はヨーロッパからアジア。日本には1867年に神奈川県で発見され現在では分布を広げている。在来種のカワヂシャと交雑し、その雑種個体により、在来種のカワヂシャの駆逐が恐れられ特定外来植物に指定されている。
 茎は直立して中空で高さ30~60㎝ほどである。
 葉は対生し長楕円形で先の方はややとがる。基部は柄はなく茎を抱く。縁には低い鋸歯が見られる。(下写真)さ
 花期は5~6月。茎の上部の葉のつけ根から斜め上に花序を伸ばし淡青色の花を多数つける。
ガクは4裂は長楕円形で先が尖る。花冠の径は6~7mmで深く4裂し紫色の脈がある。雄しべは2個、雌しべは1本。
 果実は球状で先端がわずかに凹んだ蒴果で径3mm。中に多数の種子を胞する。
 名前の由来は大型のカワヂャの意味。



      上を向く花穂

 写真 2022.5.22 田塚

    成長期の初めの頃

 写真 2022.5.16田塚

      花の様子

 写真 2022.5.20田塚

    茎の葉のつき方

 写真 2022.5.22田塚

      中空の茎

 写真 2022.5.27田塚

       根の様子
 写真 2022.5.20田塚

    果実・長い残存花柱

      先端のくぼみ

写真 2022.5.20田塚

 種子の大きさ 目盛り-mm
種子採取 2022.5.26田塚
 種子採取 2022.6.9田塚