ノダケ

暮らしとの関わり
 ノダケは石黒では見かけないが、市街地付近では普通に見られる。茎や花序の形はシラネセンキュウと似ているが花の色が暗紫色なために目立たない。
 草全体に独特の臭いがあり、茎を折ると白い液がでる。花の蜜を吸うのかスズメバチが多く見られるがしばしばヒョウモン蝶も見られる。
 白花もあるとのことだが、市街地周辺では出会ったことはない。

〔写真2010.9.15 畔屋〕


                  花期

写真2010.10.1 畔屋

         花弁〔5弁〕と雄しべ



         花序を包む葉ざや(鞘)


写真2010.9.15 畔屋

             葉の形

写真2010.9.15 畔屋

      吸蜜に訪花するスズメバチ

写真2010.9.15 畔屋


解 説
セリ科
 本州、四国、九州に分布する大形の多年草
 根茎は肥大する。
 茎は直立して上方で分枝し高さ1.5m内外。
 葉は茎を抱く長い柄があり互生3出複葉で10〜30p。小葉は3〜5個で卵形〜披針形。小葉の柄はなく縁にやや硬い鋸歯がある(下写真)。普通、小葉の下部は葉軸に沿ってとなり茎につく。
 上部の葉では葉鞘が特に発達して花芽を包む(左写真)。葉鞘はしばしば紫色を帯びる。
 花期は9〜11月。茎の上部が分枝し暗紫色の多数の小さな花を複散形に開く。花序の径は4〜10p。ガク片はなく、花弁は暗紫色で5個、希に白色のものもある。雄しべは5個(左写真)、雌しべの花柱は2裂する。
 果実は平たく広楕円形長さ4〜6o。分果のには広いがある。
 名前の由来は不明だが「野竹、野丈、野高」から転化したとの説がある。



    葉の縁の硬い鋸歯
写真2010.6.22 畔屋

      つぼみの中


花弁と雄しべが内側に巻くつぼみ


     2裂する花柱

写真2010.9.27 畔屋

        茎の断面

写真2010.9.15 畔屋

         根茎

写真2010.9.15 畔屋