ムラサキツユクサ
暮らしとの関わり
 ムラサキツユクサは、昔はたいていの家のツボドコ(花壇)に植えられ、ツユクサと呼ばれていた。
 現在栽培している家はほとんどないが、たまに、畑や道端に野生化したものを見かける。また、離村した家の屋敷跡で見かけたこともある。軟弱そうであるが見かけによらず強い生命力をもった植物であるのかもしれない。

上写真2007.8.6落合


       雄しべの毛の一列に並んだ細胞

撮影2009.9.6下石黒

 
※上の写真のとおりムラサキツユクサのおしべの毛は一列に並んだ細胞からできていて、その毛は先端の細胞が分裂を繰り返して発達するが、それが放射線の影響により突然変異を起こしてとピンクに変わるといわれる。
 このことから各地の原発周辺でムラサキツユクサによる実験が行われ話題となった。

         
野生化したムラサキツユクサ

写真2007.8.12寄合

             ツユクサと共に

 
写真2007.8.12寄合

          花壇に植えられた個体
 写真 2019.6.22 下石黒

     
解 説
ツユクサ科
 明治の初めに観賞用として輸入された。
 高さ30〜50pほどで沢山の茎が束になって立ち上がる。
 茎は円柱形で径1p内外で青みのある緑色。
 葉は線状で30pほどで湾曲し茎と同質同色、先端は尖る。また、葉は内側に凹み基部はサヤ状(下写真)
 花は5〜8月に枝先に多数の花をつける。花には細い柄があり紫色で1日花。径2〜2.5p。ガク(外花被)は厚いが、花弁に見える内花被は広くきわめて薄くもろい。
 雄しべは6個で沢山の毛(細胞が一列につながったもの)が生えている(右写真)
 名前の由来はツユクサに比べ花が大きく紫色であることによる。




       つぼみ

写真 2005.7.13 上石黒

     茎と葉の様子


写真2007.8.12寄合

     雄しべと雌しべ
撮影2009.9.6下石黒