モジズリ(ネジバナ) | ||||||
暮らしとの関わり 石黒には意外に少ない植物である。 今まで見たものでは時計回りに巻いているものが多い。ねじれないで一直線に咲いている花も稀にはみられる〔右上-下写真〕。花は左巻きが圧倒的に多いようだ。 筆者は、先日〔2012.7.5〕右巻きに出会ったが〔参照写真→クリック〕、その他、ねじれの有無、強弱などモジズリの花は実に変化に富むことが観察から分かった。HP「松戸の自然」http://www.geocities.jp/e5377158/index.htmlによれば受粉の媒体となる蜂の放花数はねじれの無いなものに比べある方が多く、ねじれが強すぎると低下するという。 このことは、いかに昆虫の目を効率よく引くかという観点から考えると納得がいくことのように思われる。 モジズリの花は小さいが、よく見るとラン特有の花の形をして実に美しい。〔下写真〕 今日〔2012.7.3〕柏崎市街地付近で小群生に出会ったが、モジズリは沢山咲いていたから特に美しいという花ではない。むしろ2、3本で咲いていて、その特徴のある花冠にひかれて目を近づけてじっくりと眺めてこそ楽しい花である。 今日(2015.7.25)庭に移植したモジズリの種子を実物顕微鏡で拡大してみた。0.3mmほどの長方形の種子は透明の紙に包まれた飴玉のように見えた。右下写真 〔写真2005.7.11寄合〕 つぼみから開花まで 写真204.6.22田塚グラウンド 短く太い根 写真2007.7.8上石黒 凹んだ葉の主脈 写真2007.7.8上石黒 花穂の出る前 写真2016.5.2田塚 十数本が束状の株もある 写真2015.6.17田塚 小群生 写真2012.7.3宝田
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解 説 ラン科 日本全土の日当たりのよい草地に生える多年草。特に芝地に多い。 高さ15〜30p。根は短く太い根〔紡錘根〕が数本束状にに出る(左下写真)。 葉は、大部分ロゼット状に根元に広がる(左上写真)。葉の主脈は凹み基部はサヤ状(下写真)である。 花期は8月。ピンク色の花が花柄に沿ってらせん状にねじれてつく。右巻き左巻きあり。花色は淡桃色から赤に近い桃色まで様々である。 受粉は昆虫に頼るばかりか自家受粉の能力もあり、一花から数万という種子が散布され、菌根菌と出会った種子は養分を得て発芽する。 名前の由来は花がもじれて〔ねじれて〕いることによる。別名ネジバナ つぼみの頃 写真2014.6.22田塚グラウンド
サヤ状の葉の基部 写真2007.7.8上石黒 全体の姿 写真2007.7.8上石黒 付属物をつけた種子 撮影2015.7.25 種子長さ約0.3mm |