ミソハギ | |
暮らしとの関わり ミソハギは、石黒では「ボンバナ」と呼んだ。この花の咲くころになるとお盆が来ると、子どものころは開花を待ったものだ。今でもミソハギの花を見ると石黒村のお盆を連想する。 筆者の家のタネ〔家の後の池〕の周りにはミソハギが沢山生えていた。オハナギ(仏前に供える花)として植えたものであった。 タネの西側の縁に、直立した穂状の花が真夏の陽射しの中で群がって咲いていたことを憶えている。 写真上・右下2005.9.3下石黒 右上2004.7.15板畑 ミソハギ群生 写真2006.7.1居谷 写真2010.8.12下石黒 菩提寺 西方寺の庭のミソハギ 写真2011.8.11北条 ガクと包葉 写真2010.8.21下石黒 6本ずつ長さの異なる雄しべ 写真2010.8.21下石黒 花期 写真2012.8.18藤井 背景は黒姫山 |
解 説 ミソハギ科 北海道から九州までの各地の湿ったところに生える多年草。 茎は地下茎から分枝して高さは50〜100p。上部の茎断面は四角形(下写真)。 葉はほとんど柄がなく対生し上下の葉は十文字となり(上写真)、先はとがり基部もせまくなっている。 花期は7〜9月。直立した茎の上部の葉のつけ根に小さな紅紫色の花を2.3個つけ茎の上部が穂状の花となる。 花の径は1.5〜2pで花弁は6個でシワがある(上写真)。花穂の長さは30〜40p。 包葉の基部は鋭形、ガクは稜線のある円柱形で上部は線形の6片に分かれる(左下写真)。雄しべは12個で長短がある(左下写真)。 名前の由来は禊〔みそぎ〕(萩花穂に水を含ませてお盆の供物に水をかける風習が禊を連想させた)の意味。 花穂 写真2011.8.11北条 対生する柄のない葉 四角の上部の茎 写真2006.7.1下石黒 果実 写真2010.10.8下石黒 種子拡大写真 写真2010.11.10撮影 |