ミクリ
暮らしとの関わり
 ミクリに初めて出会ったときは、大型スゲ類の一種と見過してしまうところであっが、その特徴ある果実が目を引いた。
 ナガエミクリかミクリが迷ったが、花柄が枝分れしていることからミクリと同定した。ご指導を仰ぎたい。
 また、糸状の花柱がついた雌花を雄花かと思ったが、上部にたくさんついたつぼみが雄花であり、同時には開かないことが分かった。
 この近くの池にはヤマトミクリの群生した池があるが、ここではヤマトミクリは見られない。

〔写真2007.7.12上石黒 高床〕


               
雄花と雌花

 写真2007.7.12上石黒   

         雄花と雌花拡大写真
  
 
写真2007.7.12上石黒
解 説
ミクリ科
 北海道から九州の池や沼や溝の中などに生える多年草。
 根茎
は短く側枝を多く出す。
 葉は株立ちし茎より長く70〜100pほど。幅8〜15o、裏面の中央にがあり(下写真)先端は鈍頭。
 花期は6〜8月。葉の間から 緑色の茎が伸びて上部が分枝して花穂となる。花穂枝は葉状包の付け根から伸びている(上写真)
 花は上部に雄花(多数)を下部に雌花(3〜5個)がつく。1個体では雌花の方が先に開き、雌花が受粉後に雄花が開く(左写真)
 雄花には花被片が3個と雄しべ3個、雌花には3個の花被片と1個の花柱がありその先に長さ3〜6oの糸状の柱頭がついている(上写真)。熟すと径15〜20oの球形集合果となる(上写真)核果には稜があり長倒卵形でがあり先は尖り質は堅い。
 名前の由来は果球を栗のイガに見立てたもの(上写真)



      葉の中央の稜

写真2007.7.12上石黒