メタカラコウ
暮らしとの関わり
 メタカラコウは、鵜川地区ではよく見かけられるが石黒では滅多に見かけない。
 上の写真は、2005年7月28日に板畑の嶽で撮ったもので背景は黒姫山頂である。高さは1.3mほどであった。湿地を好むといわれているが写真の場所は450mほどの標高でどちらかといえば水はけの良い土地である。
 雄大でオタカラコウと思ったが舌状花の数がすべて3個以内であったのでメタカラコウとした。
 しかし、葉の形はオタカラコウに近く、花柄も数本に分枝が見られた。また、花柄にも若干の短毛が見られることからオタカラコウである可能性もある。
 下石黒のマンゾウ(松沢)川沿いにも数カ所にわたり見かけたが、こちらは葉の形がメタカラコウに近い。(下写真)
 今後続けて観察したい。
参照 つぼみの頃のメタカラコウ
参照 花期のメタカラコウ
参照 初冬のメタカラコウ


(写真上・右中2005.7.28板畑  右上下2005.9.3板畑)


              幼体

写真2009.4.30上石黒小岩峠上り口

           松沢川の個体A

写真2007.5.24下石黒松沢川

      茎の色と茎を抱く茎葉

写真2005.7.28板畑

解 説
キク科
 本州以南の山の沢筋など湿ったところに多く生える多年草
 根茎は太く、短い根が多数出る。
 茎の高さは60〜100pほど。直立して分枝せず無毛。赤紫色を帯びる(左下写真)
 根生葉は長い柄があり心臓状三角形で先は鋭く尖って尾状となる。葉の縁には不整の鋭い鋸歯がある。
 茎葉は3個で小さく柄も短く柄の元はサヤとなって茎を抱く(左下写真)。花軸には縮れ毛が密にある。
 花期は7〜9月で茎の先に穂状に短柄のある花をつける。頭花は周辺に1〜3個の雌性舌状花があり、中には6〜7個の両性管状花が集まる。希には舌状花のないものもある。(舌状花5〜9個のオタカラコウと見分けのポイント)
 総包は円柱形で長さ10〜12o。幅3o。緑色の5片からなる。
 花軸には縮れ毛が密にある。
 そう果冠毛は汚白色である→初冬のメタカラコウ
 名前の由来はタカラコウ(宝香)という香料に根の香りが似ていることとオ(雄)タカラコウに比べ優しい姿をしていることによる。

   松沢川の個体Aの葉
写真2005.5.16下石黒松沢川

松沢川の個体B 花弁1〜3個

写真2006.7.21下石黒松沢川

      松沢川の個体C

写真2009.5.16下石黒松沢川