マキノスミレ

暮らしとの関わり
 石黒では出会ったことはない。上写真は市街地付近、堀地内の林床〔山道〕で撮った。葉の中脈が白いことで目をひいた。
 数十株がまばらに生えていたが、この日に歩いた他の場所では見られなかった。
 マキノスミレはシハイスミレの変種とされているが、中間種もあり区別は難しいといわれている。
本種の同定は次の点によった。
@葉の位置が花より上にあること。
A三角状被針状の葉の幅が狭いこと。
 しかし、花弁が白く縁取られているようにも見えること、花の色が薄いことなどシハイスミレの特徴も見られるので、中間種である可能性が高い。

写真2012.5.10 堀


           花の位置と葉の様子@

写真2012.5.10 堀

         花の位置と葉の様子A

写真2012.5.10 堀

解 説
スミレ科
 本州の近畿以北の低山地に分布し、道ばたなどの日当たりの良いところに見られる多年草。
 葉は根出葉のみで三角状被針形中脈の部分には太い白い線がある。葉の先は尖り基部は深い心形。縁にはやや間隔をおいた鋸歯がある〔上写真〕
 葉の長さは2〜4p、幅は1〜1.5p。しかし、果期には葉の大きさは2倍に達する。
 表面は深緑色でやや厚く、通常は毛はなく光沢がある。下面は紫色を帯びる〔上写真〕
 柄は長く8pほど。花期は4〜5月。側弁は無毛、唇弁に紫色の条線がある〔左写真〕。
 は細長く7oほど。
 名前の由来は牧野富太郎を記念して名付けたもの。



     花の距とガク

写真2012.5.10 堀

         根

写真2012.5.10 堀