コケイラン
暮らしとの関わり
 石黒では、昔は、それほど珍しい植物ではなかったが、今日では、きわめて出会うことは難しい。
 上の写真は下石黒の村はずれの林縁のシャガの群生に混じって生えていたコケイランである。
 花弁に紅紫色の斑点のある種もあると聞くが石黒に自生しているものには斑はない。
 今のところ〔2010〕他の個体に出会ったことはない。この個体も農道沿いにあったため撮影一か月後に除草剤をかけられて枯死してしまった。以来、5年間撮影に村を歩いているが出会うことはできない〔2012〕。
 右下の「花のつくり」は、解説によって見当をつけて作成したものである。御指導お願いしたい。

(写真 下石黒 2007.5.23)


            花序拡大

 写真2007.5.23下石黒

 花のつくり 
   
 写真2007.5.23下石黒

          ひだのある葉

写真2007.5.23下石黒
解 説
ラン科
 本州中部以北の深山の木陰に生える多年草
 地下には卵球形の偽鱗茎があり先から長さ20〜30p、幅1〜3pの2枚の葉を出す。葉にはひだがある。(左下写真)
 花期は5〜6月。30〜40pの花柄をのばし褐色がかった黄色の花を房状につける。花は径1pほど。
 は狭皮針形で先は尖り長さ4〜6o。ガク片と側花弁〔下写真〕は皮針形でやや鈍頭、長さ8〜10o。唇弁はガク片と同じ長さで白色で斑点があり、基部近くで3裂しする。中央の裂片はクサビ状倒卵形で円頭、長さ4〜5o。細い歯牙があり、基部にに2本の隆起線がある。蕊柱(ずいちゅう)は長さ6o。〔下写真〕
 名前の由来はシラン(尢磨jと葉が似ている(左下写真)が小さいことによる。別名ササエビネ。



       全体の姿      写真2007.5.23下石黒