キランソウ | |
暮らしとの関わり 道端の地面に貼り付いたように生えていて、春に鮮やかな濃紫色の花をつける。 よく見ると、葉や茎は細かな毛に覆われていて、どこか人を近づけない風貌があり、別名「地獄の蓋」を連想させるような荒々しさを感じる草姿である。 薬草としての効能に優れているといわれているが石黒では特に伝わっていない。 大野の親子地蔵のあたりでピンク色の花に出会った。〔参考画像クリック〕 (2005.5.26大野) 茎や葉の毛 写真2006.5.12大野 花のつくり 写真2006.5.12大野 長い葉柄のある根生葉と横に伸びる茎 写真2009.6.2下石黒(日陰の個体) 草姿 写真2007.6.8下石黒 |
解 説 シソ科 本州・四国・九州の日当たりの良い道端に生える多年草。 茎は地表に四方に広がって這い直立しない。 茎や葉には縮れた毛がある〔左写真〕。 葉は対生し根ぎわの葉は長い柄があり(左下写真)、放射状につき長さ4〜6p、幅1〜2p。鈍頭で縁には粗い鋸歯があり毛が密生する〔左写真〕。葉は濃緑色でしばしば紫色を帯びる。上部の葉の長さは1.5〜3pで小さい。 花期は4〜6月。葉の付 け根に濃紫色の唇形花冠を数個つける。ガクは褐色で5裂し毛があり(下写真)、花冠の長さは約1p。 上唇は短く2裂し、下唇は大きく3裂し中央の裂片は他の2片よりは大きく先は浅く2裂している〔左写真〕。雄しべは4個で2個は長い〔下写真〕。 唇形花冠であるが上唇が発達せずごく短いのが特徴である。 果実は4個の分果からなり分果は卵球形で約1.7o、盛り上がった網目がある。 名前の由来は草むらに広がる様子が金襴(キンラン)織物を敷いたように見えることによる。また「ジゴクノカマノフタ」別名もあり地面に蓋をするように生えることによる。 長い2個の雄しべとガク 写真2007.6.18大野
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