ケカモノハシ | |
暮らしとの関わり 今まで何度か柏崎市街地の裏浜を出かけたがケカモノハシは見かけなかった。 7月17日に大崎在住の阿部さんに案内をしていただき近くの海岸を1時間半ほど歩いた。 ここには市街地裏浜には少ないハマゴウが砂浜に群生し、所々にケカモノハシが見られた。 阿部さんの話によると、ケカモノハシの堅く長い根を使って昔は小形の箒〔ほうき〕を作ったものだという。まじまじとその根を観察するとホウキ黍の果軸に姿も似ているようにも思われた。 今朝(2012.9.14)鯨波海岸で大群生と呼んでいいほどの大きな群生に出会った。→写真 また、蔓延したクズの中にたくさんのケカモノハシが見られたが遠くに根っこを据えたクズとの競合ではケカモノハシが不利であるとも思われるが海水に対する耐性では有利ではなかろうか、などと考えてみた。(下写真) 写真2012.7.17大崎海岸 出穂前から出穂期へ 写真2015.6.11東の輪海岸 写真2013.7.6鯨波海岸 穂の出るころ 写真2012.7.17大崎海岸 小群生 写真2012.9.14鯨波海岸 侵入したクズと競合するケカモノハシ 写真2012.9.14鯨波海岸 2本に別れる花穂 写真2013.7.8荒浜海岸 粗く強靭な根 写真2012.7.17大崎海岸 葉の白毛 写真2012.7.17大崎海岸 冬の様子 写真2012.12.17松波海岸 真冬の様子 写真2014.1.29松波海岸 |
解 説 イネ科 北海道から九州の海浜砂地に生える多年草。 茎は、膝曲した基部から立ち上がり下方の節から太く堅くて長いひげ根を出す〔左下写真〕。高さ60〜80p。 葉は互生し、節、葉に白い短毛が密生する〔左下写真〕。 花期は7〜9月。茎の先端に半円柱状の穂状花穂2個を生じ互いに接して円柱状をなす(左下写真)。小穂の長さは8oほど。長楕円形で先端はとがり花穂上の各節に2個ずつ生じ一つは有柄、もう一つは無柄である。無柄の小穂には長い芒がある(下写真)。 名前の由来はカモノハシに似ていて毛が多いことによる。 葉の表裏 写真2013.7.6鯨波海岸 葉や茎の毛 写真2013.7.6鯨波海岸 花序 写真2012.7.17大崎海岸 雌性期(上)と雄生期(下) 拡大 写真2012.7.17大崎 花期後半 写真2013.7.7柿崎 開花の頃の内頴の芒であろう 柄のない小穂にある芒 写真2013.7.8荒浜海岸 成熟期の小穂 写真2012.7.17大崎 |