カワラナデシコ(ナデシコ) | |
暮らしとの関わり 石黒でカワラナデシコが自生している場所は数カ所に限られる。その中には以前に田畑の周りに植えておいたものが野生化して生き残っていると思われるものもある。昔はどこの家でも庭先のツボドコ(花壇)に植えていた園芸植物であったからだ。 今では、板畑の嶽の田畑周辺や上石黒の国道353号線沿いの石黒川沿いの草地にまばらに見られる。 また、別名「大和撫子」ともいい、ヤマトナデシコは唐ナデシコ〔石竹〕に対して付けられた名前であって後に、しとやかな中に強さを秘めた日本女性の美称となった。 昨今〔2011〕、世界制覇を果たした女子サッカー「なでしこジャパン」のチーム名もこの草の名にちなんだものである。 ちなみに、学名Dianthus superbusの前の部分の意味は「神のごとき高貴な花」というような意味があるとのことだが・・・日本人には共感する人は少ないのではなかろうか。とはいえ、粉白を帯びた全体の草姿にはどこか高貴なものを感じるような気もする。 〔写真2005.7.28板畑〕 花弁の下部のヒゲ状の毛 写真2005.7.28板畑 花のつきかたとガクと小苞 写真2005.7.28板畑 基部が茎を抱く葉 写真2005.7.28板畑 海岸のカワラナデシコ 写真2012.10.8笠島海岸 |
解 説 ナデシコ科 本州、四国、九州の日当たりのよい平地や山地の草原、河原などに見られる多年草。 茎は直立し上部は枝分かれし隆起した節があり高さは30〜50p。まれには1mに達するものもある。 葉は細長く対生し粉白色を帯び長さ3〜9p。基部は茎を抱く(左写真)。 花期は6〜9月。花は茎の先に数個まばらにつく。 ガクは細長い円筒形で長さ3〜4p〔上写真〕。ガク筒の基部には4〜6片ほどの小包がある。 花弁は5個で長い爪部をもち先は非常に細く深裂し、淡紅色、下方に深赤褐色のヒゲ状の毛がある〔左写真〕。雄しべは10個、花柱は2個。 秋に細長い果実(さく果)をつけ枯れると四つに割れ黒色の細かい種子を多数落とす。種子は宿存するガク筒の中にあり円形で平たく黒色で径2o。 カワラナデシコは秋の七草の一つとして大和撫子とも呼ばれ昔から親しまれてきた。 名前の由来は河原に生えることによる。 爪部と舷部 写真2012.10.8笠島海岸 包 写真2005.7.28板畑 種子 写真2012.10.25椎谷海岸
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