イチヤクソウ
暮らしとの関わり
 石黒の広葉樹林の中を歩くと、必ずと言ってよいほどイチヤクソウに出会う。
 とくに晩秋の緑の少ない林床ではよく目につく。柄が赤く少し肉厚で白い葉脈の浮き出た葉は貴重な園芸植物のようにも見える。
 たいていは1、2本で生えている。下写真のように十数本が一カ所に生えていることは石黒では少ない。
 春に咲く花は白梅に似て全体の姿は上品である。
 種子を観察すると大変細かい(下写真)。調べて見ると種子が発芽すると、根は菌糸の助けを借りて成長して緑色の茎を伸ばすのだということだ。
 

(写真2005.11.25下石黒 右上2005.7.20下石黒 右下2005.9.9下石黒)


         イチヤクソウの小群生

写真2005.11.26 下石黒


      花期-中央の花茎に鱗片葉が見られる
写真2013.6.30 下石黒

   子房の縦筋は花弁落下後〔左上〕には鮮明に確認できる
  写真2013.6.30 下石黒

      紫色を帯びる葉裏と花茎の稜角

写真2013.6.23 下石黒

               果期
写真2005.11.26 下石黒

             細かな種子

写真2009.11.6 下石黒

解 説
イチヤクソウ科
 北海道から九州の低山の林中に生える常緑多年草
 根元から長い柄のあるや肉厚の葉が数枚でる。葉の長さ3~6㎝、幅2~4㎝。表面は深緑色で裏面はしばしば葉柄とともに紫色を帯びる〔左下写真〕
 花期は6~7月。葉の間から15~25㎝の花茎を伸ばし上部に3~10個の白色の梅花に似た花をつける〔上写真〕。花には短い柄があり、下向きに開く〔左下写真〕。花茎に稜があり、ときには、1~2個の鱗片葉が見られる〔左下画像〕
 花弁は5個、ガクは深く5裂し、花の径は12~15㎜。雄しべは10個あり花糸は一方に曲がる。子房は平らな円形で5本の縦溝があり1個の花柱をもつ。
 さく果は6~7㎜〔下写真〕
 イチヤクソウは野生地で菌類と共生して栄養分をとっているため栽培は難しいといわれる。
 名前の由来は全草が薬草になることによる。



     つぼみのころ
写真2013.6.23 下石黒

     開花のころ
写真2013.6.30 下石黒

    10個の雄しべ

       花の様子



写真2013.6.30 下石黒

   イチヤクソウの果実

写真2008.10.14 下石黒

  イチヤクソウの果実

写真2005.11.26 下石黒

      全体の大きさ
写真2010.11.30 下石黒

       葉の表裏
写真2013.6.30 下石黒