ヒメヨモギ
暮らしとの関わり
 石黒では、まれに見る植物の一つである。上の写真は釜坂の頂上の道路沿いで撮った。香りはヨモギと変わりない。
 一部紅葉らしい個体が見られたが正常な変化であるかどうかは不明。(上写真)
 昔からあったかどうかは分からないが、筆者の記憶にないことから、あっても個体数は少なかったのではなかろうか。
 また、道路改修工事時の搬入土砂に混じって入ってきた植物であることも十分考えられる。
 今日(2012.10.4)大野の下原でヒメヨモギ上記以外の個体に出会った。ここも地滑り地帯で何度も道路の改修を行っている所であり外部から持ち込まれた可能性がある。
 一口にヨモギといっても、○○ヨモギと名のつくものは20数種が野草図鑑〔平凡社〕に載っているのには驚く。

(写真2007.11.5 寄合)


              草姿

写真2012.10.4 大野

             葉の形

写真2010.7.8 寄合

    葉裏の白綿毛

写真2007.9.16 寄合

解 説
キク科
 本州から九州の日当たりのよい山野に生える多年草
 地下茎は長く横にはって匍匐枝〔ほふくし〕を出し繁茂する。
 茎は高さ1〜1.2mほどで硬く白綿状の毛がありしばしば紫色を帯び〔下写真〕先の方で多数枝分けする〔左下写真〕
 葉は互生し長さ3〜7pで羽状に深裂して裏面は白綿状の毛が密生する。〔上右写真〕上葉は次第に小形となる。花序につくもの線形、鈍頭で無柄、長さ2o、幅1o。。
 花期は8〜10月。枝先に小さな頭花の集まった円錐花序を多数つける。頭花は筒状鐘形で径1o、長さ2o。色は褐色で柄はなく総包には、まばらに白綿状の毛がある。
 総苞の外片は短く広卵形で先は鈍く、中片はやや円形、内片は楕円形。
 そう果は長さ1oほど。



    紫色で毛のある茎

写真2007.9.16 寄合

    つぼみから頭花へ

写真2012.10.4 大野