ハナイバナ


暮らしとの関わり
 石黒ではふつうにみられる雑草である。
 畑作をしている人は害草としておなじみであろうが、一般の人の興味を引くにはあまりにも地味な植物である。
 花の径は2〜3oで葉に比べて非常に小さい。弱そうで大抵は倒れたような姿である。
 しかし、この小さな花も、よく見ると透明感のある白に近い淡いブルーで忘れがたいほどの美しい色合いである。
 花期は3月から12月までというから驚く。品種改良して5倍ほどに大きい花を咲かせることができれば春から晩秋迄花を楽しめる優れた園芸植物として通用するであろう。
 キュウリグサミズタビラコノハラムラサキなどムラサキ科の野草は類似しており、筆者には区別が判然としない点がある。


写真2008.10.18上石黒 


          春の頃の様子

 写真2013.6.13下石黒

                  小群生

写真 2009.10.15 寄合

              草全体の姿
 写真 2008.10.18 下石黒



解 説

ムラサキ科
 日本全土の道端や畑などに見られる一年草または越年草
 茎は基部がやや地面に伏した状態で伸びるが次第に立ち上がる。茎には上向きの伏毛がある〔下写真〕。高さは5〜30p。
 葉は長楕円形でまたは楕円形で互生し、長さ1〜2p。葉の形は変化も多い。下部の葉はさじ形。
 花期は3〜11月。枝の上部の葉と葉の間に短い柄をもった直径2〜3oの淡青色の小さな花が咲く。
 キュウリグサに似るが、花の中心部は白く、中心部の黄色いキュウリグサと区別できる。

 名前の由来は葉と葉の間に花が咲くことから「葉内花」の意味だと言われる。


    茎の上向きの毛
 写真 2008.10.18 下石黒

       根の様子
 写真2012.10.20下石黒

     花と果実と種子
 写真2012.10.20下石黒