ハマハタザオ

暮らしとの関わり
 柏崎の砂防林の中に所々に見られる。市内の他の海岸では、筆者の見る限り所々に見かける程度である。
 花は5月初めから咲くが、この頃の草姿からは未だ「浜旗竿」の名前の由来は納得できない。
 しかし、花期の終わりには花は先端にしかなく、茎には多くの長角果が張り付く。このころの草姿から、ようやく名前の由来の「旗竿」を連想できるよになる。(右下写真)
 ロゼット状で越冬する。→下写真

写真2012.5.7中央海岸松林脇


             冬のハマハタザオ


写真2014.1.29荒浜海岸

               花期前

写真2013.6.4裏浜海岸

              花序

写真2011.5.5 浦浜海岸

   茎の基部から分枝して直立する個体もある



              果実期へ
写真2011.6.25 浦浜海岸松林脇

    高さ40p余のものもある

写真2012.5.7裏浜海岸

         葉裏の星状毛

写真2012.5.7裏浜海岸

            根の様子

写真2012.5.7裏浜海岸

              果実期
写真2013.7.21裏浜海岸

            種子散布期

写真 米山小学校観察園  周囲にコマツナギが見られる

 豆果と種子の様子
   
 写真2012.9.12荒浜海岸砂防林


解 説
アブラナ科
 北海道から本州、四国、九州に分布。海浜の砂丘に生える越年草。茎は直立し高さ30pほどで一本立ちで時には分枝する。
 葉は長楕円形で茎葉、根生葉ともに質は厚く粗い毛が多い〔下写真〕。葉裏に星状毛が見られる(左下写真)
 根生葉は束生してロゼット状をつくり、葉の形はへら形〔下写真〕。基部は細まり幅広い柄となる。葉の縁には粗く不規則な鋸歯があり長さ3〜7p〔上写真〕。 茎葉は卵形で基部は多少耳形となり柄はない〔下写真〕
 花期は4〜6月ごろ。茎の先に短い総状花序を出して十字状花の白い花を開く。ガク片は4個で緑色の長楕円形。長さは4mmほど・花弁は倒卵形で基部はせまく頭部は鈍形、あるいは少し凹む。長さはガク辺の2倍くらい。
 雄しべは4個だけが長い、雌しべは1個。
 果実は長角果で密集して茎にそって直立し長さ4〜6p。果皮は2片に割れて種子を散布する。種子は長さ1.5mmほどで狭い翼がある。
 名前の由来は、分枝せずに直立して真っすぐに伸びる茎を旗竿に見立て、茎の先端に咲く白い花を旗とみたてたものであろう。



     幼苗後期



    へら形の根生葉

写真2012.5.7裏浜海岸

    毛の多い茎と葉

写真2012.5.7裏浜海岸

      つぼみ-1
写真2013.4.22裏浜海岸

       つぼみ-2
写真2013.4.22裏浜海岸

      4個のガク

写真2012.5.7裏浜海岸

 葉の付き方と果実の付き方

写真2011.6.25 中央海岸松林脇

     果実と大きさ
写真2013.7.20裏浜海岸