ミンミンゼミ
暮らしとの関わり 　石�Kでは「ミンミン」と呼んだ。 　ケヤキなどの高木の高い所にとまって鳴くためなかなか捕まえることの難しいセミであった。子どもの頃は、たまに捕まえると羨望の眼で見られたものであった。 　また、子ども心にもミンミンゼミが鳴きだすと夏もいよいよ本番だと思い、ツクツクホウシが鳴き出すと夏もそろそろ終わりだと感じたものである。 　近年、石�Kでは鳴き声から推測すると個体数が減少しているように思われる。 　生息の北限である北海道の屈斜路湖和琴半島では、国の天然記念物に指定されているという。 （写真2007.8.12 上石黒） 　　　　　　　　　頭部・胸部拡大 写真2005.9.17 寄合 　　　　　　　　　体色の変化 写真2007.8.25 下石黒	解　説 セミ科 　日本全土の平地より山地に多く分布する。 　体長は羽の端まで５５〜６０�p。開帳１０４〜１２１�p。雄雌とも同じ大きさ。体は太く短く、やや平べったい形をしている。雄の腹弁は半円形で幅広く腹中央部でわずかに重なっている。（写真右下） 　羽は透き通り体は全体に黒っぽい褐色であり胸には緑色の斑紋がある。（異変も多い） 　成虫は７〜８月に現れ、真昼の暑いときにミーンミンミンミーと鳴く。 　 近年、セミの鳴き声も年々耳に入らなくなりました。カナカナ(ヒグラシ)は夕暮れや明け方に盛んに聞こえたものですがこの夏もあまり耳にしませんで淋しい夏でした。 　昔は、真夏となるとアブラゼミとミンミンゼミが、とくにアブラゼミは木の電柱や家の周りのクリの木などに無数にとまって鳴くので、親たちは「やかましくて(うるさくて)昼寝もできないなどと言っていました。 　今ではアブラゼミの鳴き声などは珍しいものとなってしまい、懐かしい昔の夏の風物詩となってしまったようにさえ思われます。 　(田辺雄司　2012.9.28　居谷在住)