オオカマキリ
暮らしとの関わり
 石黒ではカマキリを「ゲンゾウ」と呼んだ。
 昔は水田に夥しいイナゴが発生したのでカマキリは益虫として大人も子どももカマキリを好意的な目で見ていた。
 また、相手かまわず怯まず果敢に立ち向かう姿に、子ども達も一目置いた昆虫であった。
 普段は草むらに身を隠しているが産卵期になると家の周りに姿を現わした。交尾しながら雌が雄を頭の部分を喰っている姿を子どもの頃に見て驚いた。(右下写真)
 また、豪雪地の石黒ではカマキリの巣の高さでその年の積雪を予想する習慣が昔からあった。まれには地上20pほどの草に巣をつくることもある。(右下写真)
 我が国では、カマキリを、その獲物をねらう時の姿から「拝み虫」と呼ぶ地方が多いそうた。カマキリ類の学名はギリシャ語で「予言者」の意味であり、英語では「praying(祈る)mantisとも呼ばれるという。
 これらのことから、石黒の方言名「げんぞう」は「験僧-祈祷でよく効き目のあらわれる僧」に語源があるのではないか、などと考えるのも楽しいことだ。
 ちなみに、カマキリの体内に寄生するハリガネムシについては、本HPハリガネムシを参照頂きたい。
 また、カマキリの卵に寄生するカマキリタマゴカツオブシムシの幼虫についての写真を下に掲載した。成虫は体長3〜4mmほどの短毛のある甲虫といわれているが未だ出会ったことはない。
 なおWEB上のデータによれば、カマキリタマゴカツオブシムシは、二化性であり、一回目(秋に産み付けられたもの)は巣の中の卵を食べて成長し、二回目(春)は巣そのものを食べて成長するとのことである。

 (写真上・右上2005.9.29寄合 右上-イナゴを食べるカマキリ)


 草むらの勇猛果敢なハンター

撮影日2005.7.21下石黒

           脱皮直後と殻


撮影日2007.8.21下石黒

      カマキリタマゴカツオブシムシ幼虫

撮影日2014.4.1下石黒 政栄
解 説
カマキリ科
 日本全国に生息する。
 頭から羽の先までの長さ7〜10p。三角形の頭
(下写真)と鎌状の前足をもち他の虫を捕らえて喰う。獲物を狙う時には、、左右の前脚を揃えて合わせ折るような姿勢をとって、じっと動かずに待つ。
 時には小型のカエルなども捕食することもある。前はねと後はねもあるが飛行力は乏しく短距離を直線に飛ぶことしかできない。広げたはねを威嚇に使うことが多い。
 色は緑色だが雄には褐色のものもいる。
(上左写真)
 秋になると交尾し、木の小枝などに産卵する。
 卵で越冬し翌年の5〜6月に孵化し幼虫となる。獲物をねらうときには鎌状の前足を高く上げて合掌するような独特の格好をする。




      頭拡大

撮影日2007.11.4下石黒

交尾中に雄の頭部を食べた雌

写真2016.9.11松美町

  野菊の茎につくられた巣

撮影日2005.7.21下石黒

カマキリタマゴカツオブシムシ幼虫
撮影日2014.4.1下石黒 政栄