ヤマブシタケ
暮らしとの関わり
 ヤマブシタケは、石黒ではなかなか出会うことのできないキノコの一つである。
 石黒では昔から「ウサギタケ」と呼んで食用にした。2001年の秋であったが、同級生のサエさんが、前掛けの中に初めて見る珍しいキノコを5つほど入れて来て持ってきてくれた。何というキノコかと聞くと「ウサギタケ」だという。なるほどウサギの毛のようなものでおおわれていた。未だ、本ホームページを作る以前であったのでキノコには特に興味を持たない自分は折角だが要らないから貴方、食べてくださいと遠慮したが、ちょっといたずらをしてみたい気になって、キノコをつかってウサギの形を作って見た。右下写真

 その後、2004年にHP石黒の昔の暮らしを立ち上げて以来、秋にはキノコ撮影のため毎年、雑木林を歩いた。とくに、ヤマブシタケは特別に出会いたいキノコであったが4年間出会うことは出来なかった。
 そのヤマブシタケと今日(2008.10.12)出会った。筆者の山小屋のすぐ近くでの思いもかけない出会いであった。
 出会いというものは、相手が何にせよ不思議なものだ。只の偶然で片づけるには申訳ないようで、思わず手を合わせたいような気になる。今、私は、この出会いに感謝の気持ちを込めてこの文を書いている。
 
〔写真2008.10.12 下石黒 木はナラ〕


写真2008.10.12下石黒
解 説
サンゴハリタケ科
 秋に広葉樹のブナナラ、イタヤカエデなどの枯れ木に重なり合って発生する。
 傘はできず不規則な半球で径5〜15p。白色で後には黄色を帯びる。針状に垂れ下がる胞子のできる部分は長さ1〜5p。
 学名はハリネズミを意味して日本名でもハリセンボンの別名があるという。
 名前の由来は山伏が着衣の胸に垂らす白い飾り玉を連想してつけたもの。
 最近、抗ガン剤のほか,健康食品として話題を集めている。



 ウサギタケで模ったウサギ

写真2001.10.18日下石黒

    キノコ上部
写真2008.10.12下石黒


     翌年の幼菌

写真2009.10.9下石黒