ツチカブリ
暮らしとの関わり
 今日、故郷の夏の道普請で出かけた。集合場所の地名「つまきだ」のブナ林の縁に何カ所にわたって真っ白なキノコが眼についた(上写真)。
 傘を裂いてみると白い液体が出た。すぐにチチタケを連想した。チチタケは、茶色でやはり白乳液がでる。70年前にセミ捕りに入ったこのブナ林の林床で出会った時のことを今も憶えている。乳のような白色の液体が出たことに、よほど強い印象を受けたのであろう。
 ツチカブリよりチチタケの方が多く乳液が出るように思われるが、地肌が茶色なので目立つためかもしれない。
 ツチカブリは、かつては乳液を取り去れば食べられるキノコとされたが現在では有毒キノコに分類されている。

(撮影日2013.8.4下石黒)

            上から見た様子
撮影日2013.8.4下石黒

解 説
ベニタケ科
 夏から秋、全国各種林内の地上に群生または孤生する。
 傘は直径6〜20cm、形は丸山形から中央部が浅く凹んで漏斗形となる。表面は平滑、色は白色後に汚黄色シミがでる。
 肉はしまってほぼ白色。匂いはなく、乳白色の液を分泌し、液の味は非常に辛い。ヒダはきわめて密で白色→クリーム色→褐色と変わる。
 茎は高さ3〜10センチ、径1〜4センチ、上部下部が同太で真っ直ぐに垂生する。

 



    横から見た様子
撮影日2013.8.4下石黒