キヌガサタケ | ||
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暮らしとの関わり ふるさと石黒でキノコの撮影を始める以前(2003.7.17)のことだ。比角パソコン教室の磨伊先生から西山地区で撮影された大変珍しいキノコの写真を見せていただいた。それがキヌガサタケであった。私はその美しい姿に魅了された。しかし、当時、本サイトを制作する前であったのでただそれだけで過ごしてしまった。 その後、2004年に本サイト「石黒の昔の暮らし」を立ち上げて「石黒の動植物」という項目を加えた。それから動植物にキノコを更に加え石黒地区中心に撮影を始めた。しかし、同類のスッポンタケには何度か出会ったがキヌガサタケには遂に出会うことはできなかった。そして今では80才代となりフィールドワークもままならない状態で半ばあきらめていたところ、当日(2003.7.17)、撮影に同行された江森さんから沢山の写真の提供を頂き本ページを作ることが出来た。 WEB上でも、これだけ豊富な写真を掲載した頁は少ないと改めて御厚意に感謝している。 (上写真 2003.7.17 西山町上山田 撮影−江森) 成長の様子
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 写真 2003.7.17 西山町上山田 撮影−江森 (※本文見直し中) ![]() |
解 説 スッポンタケ科 梅雨期、または秋に特に竹林に多く発生するが広葉樹林にも発生する。 幼菌は径3〜4pの卵形で色は白色。基部には糸状の長い菌糸をつける。→ここまではスッポンタケに酷似。 成長につれ姿は三層(幼菌部、柄部、網部(※地上部では笠部、網部、柄か?)に分かれ、地上部の高さは15〜20pほどになる。 その成長速度は極めて速く裂開を始めてから2〜3時間で完結する。伸長速度は毎秒2〜4mmというから驚く。しかし、成長を終えると半日程でしぼみ倒れる。 柄は円筒形で中空で白色。表面には多数の孔が見られる。 本種の胞子散布は他の多くのキノコのように風に頼らず、ナメクジやショウジョウバエなどの小動物に頼ることが特徴。独特の異臭(人糞の匂いに似た悪臭)はハエなどをおびき寄せるためのものと推測されている。WEB(ウエキペディア)上の資料によれば1匹のイエバエの胃の中から170万個の胞子が検出された例があるという。 本種は食用に分類されるが食した人の感想によると美味とは言えないようだ。山と渓谷社の「日本のキノコ」の味区分はC級に分類されている。しかし、中国では昔からスープの具材等として大いに珍重されて来たようだ。 名前の由来は純白の絹のレース状の網によるもの。「絹傘−きぬがさ」は古代の貴人が使用した傘のこと。また、別名「アミガサタケ」とも呼ぶとのこと。 その姿が優雅なことから「キノコの女王」と呼ばれている。 成長時の幼菌(初めは白色球形) ![]() クレバ→胞子を作る組織・胞子の集合体 ![]() 菌網の胞子に寄ってきたハエ ![]() 倒れた後の菌全体の姿 ![]() ※矢印の所から長い菌糸が地中に伸びていた(スッポンタケ参照)。 |
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