カメムシタケ
暮らしとの関わり
 初めて、出会ったときには、コケの一種であるかもと思って撮影しておいた。小さなものであるが、その綿棒の形と鮮やかで美しい色に目を引かれて撮影したのであろう。
 あらかじめ冬虫夏草と分かっていれば地中のカメムシも撮影したであろうが残念だ。
 WEB上で調べてみると、カメムシタケは冬眠のために地中にもぐったカメムシ類の体内から発生する冬虫夏草だという。虫の体の破って出やすい胸部と腹の節や口器から発生するものが多いとされている。
 カメムシタケの冬虫夏草菌は死んだカメムシに出るのではない。カメムシの肉体を栄養にして育ち絶好のタイミングで殺してして発生するのだという。
 また、カメムシタケとかセミタケ、ハチタケというように菌の種類によって寄生する昆虫の種類は決まっているとのことだ。
 いずれにしても、冬虫夏草菌が、昆虫の体内に侵入して成長し宿主を殺傷して地上に現れて成長する過程は未だ、多くの謎が満ちているということだ。

写真2007.7.27下石黒

解 説
バッカクキン(麦角菌)科
 広葉樹林か針葉樹林に発生。 発生時期は7月から9月。
  冬虫夏草の一種でカメムシの類から発生するキノコ。
子実体は黒色で針金状の長い柄と紡錘形の頭部をもつ。
カメムシの胸と腹のつなぎ目から生じることが多い。
全長は、5〜17p、頭部は4〜7×1〜2mm。色は橙黄色。
子嚢果は埋生型。
不食