前ページへ      原文  P.8    次ページへ     読み下し文
  
父遺言の顕如上人の御影を申し、同慶長十一
 年苅羽郡
佐橋庄北条へ移り翌十一年(※十二年)信州 にて證如上人より賜る五百
代の御本尊を改めて木仏尊像を願いくれば教 如上人より
御免あり。開基は蓮如上人の六文字名号を本 尊とし二代まで
安置し、三世明祐より證如上人御染筆の五百 代を本尊とし
北条へ移りて秀賢、木仏を願う。往古の本尊 並びに宝物今寺に伝来せり
居は所々に替わり寺は移転すといえ共、その 開基は信州村山の住
 
 意訳文
       
父遺言の顕如上人の御影の交付を本山に申し
出て、同慶長十一年(1606)苅羽郡佐橋
庄北条へ移り翌十二年信州にて證如上人より
五百代の御本尊を改めて木仏尊像を願ったと
ころお許しがあった。
開基は蓮如上人の六字名号-南無阿弥陀仏を
本尊とし二代を安置し、三世明祐より證如上
人の御染筆(裏書)の六字名号を本尊とし北条へ移って、秀賢木仏を願った。
この昔から伝わる本尊と宝物は今も寺に伝え
られている。
住居を所々に替わった寺は、移転はしたがそ
の開基は信州村山の住