盆踊りの思い出
                        矢澤しさい
  寄合集落では、昭和30年に高柳町になり両寄合が合併してからは盆踊り一晩に2度行われました。
 まず、上寄合の盆踊りが松尾神社で行われたあと西瓜などが出されて休憩を30分ほどとって、今度は下寄合の神明社に行って踊り11時頃に終わるのでした。大変疲れたことを憶えています。
 音頭取りは寄合には3人ほどおりました。上寄合に2人、下寄合に1人だったと思います。私の父もその音頭取りの1人でした。
 私は父がお盆が近くなると山仕事をしながら小さな声で音頭の練習をしていたことを今も時々懐かしく思い出します。

 また、盆歌はお盆や祭礼ばかりではなく、家普請の大工送りにも唄われました。子どもの頃、上石黒の大工の棟梁を音頭取りの音頭にあわせて盆歌を唄いながら村人とにぎやかに送って行ったことを憶えています。             
                        (横浜市在住)