神 明 様 (上寄合) |
神明様の祠は、上寄合から城山を通る旧道を上りきった所 の杉や櫻の大木に囲まれた平らな場所にある。神明様はその 名から天照大神を祀ったものであろう。 昔は、4月15日の春祭りに村の松尾神社の参拝とお祓いが 終わると、神主も同道して神明様まで太鼓を担いで坂道を上 って村人一同参拝したものだという。 城山の頂上で打ち鳴らす太鼓の音は下石黒や遠く大野集 落まで聞こえたと今に伝えられる。 昔は、村の子ども達は「姫様」と呼び、山遊びに行くとここで よく遊んだものだとも聞く また、 現在の松尾神社は、寛政元年(1789)に、作り酒屋 に奉公していた村人の1人が、長年の奉公で貯めたお金を寄 進して建立したと言い伝えられる。(神社の改築の折にその旨 を記した柱が発見された) これらのことから、松尾神社が建立される前は 神明様が、 村の氏神様であったとも考えられる。しかし、一方、現在の松尾 神社の下一帯を「堂の下」と昔から呼んできたことから、もともと そこに祠のようなものがあり村の氏神として祀っていたが寛政元 年に松尾神社を新築したとも考えられる。 しかし、 神明様についての言い伝えは現在ですでに聞くこと はできない。今後、村の古文書にもあたってみたい。 ちなみに隣の下寄合の神社は神明社と呼ばれ祭神は天照大 神である。 ※上写真 現在(2004.5)の神明様 |