バイ〔大〕 |
石黒では「ベェ」と呼んだ。小豆や大豆などの実をこれで叩いて鞘から出した。参照→四季の農作業 大形のバイは立って叩くときに使った。立って使うにはバイに絶妙なる曲がりが必要であった。バイを作るには大抵ヤマモミジの木が使われが、作る工程で曲げるわけではない。石黒では、雪の多い斜面に生えたヤマモミジは自然にこのような形になる。その中から適当なものを探して切ってくればよかった。 使わないときには屋根裏などに保管して何十年も使った。 方言の由来は「倍」であろう。つまり一本棒の二倍効率的であることからこう呼ばれたものと想う。 ※上記名前の由来について、古々路の会の代表の五十嵐稔様より「県内外では二股にこだわらず木の棒をバイあるいはベエと呼ぶ例も多いので二股から発した方言ともいえないのではないだろうか」というご指導をいただいた。2015.11.29 |