内朱膳〔ないしゅぜん〕 
 客膳で最も一般的なものは内朱膳であった。内朱膳は文字通り御膳や御椀の内側が朱色なものである。これに対して皆朱膳は全体が朱色の御膳である。〔石黒では皆朱膳のある家は極まれであった〕
 皆朱膳は祝い事にしか使われないが内朱膳は冠婚葬祭どちらにも使用できた。漆塗りの御膳は使用後の手入れが大変であった。ぬるま湯で洗ったあと布でよく拭き、和紙に包んで、木箱に入れて土蔵で保存した。 
 右上の写真のように手ぬぐいを縫い合わせて専用の包装布を作っておく家もあった。

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