ナガモチ〔大箱〕 |
長持ちは、主に衣類や蒲団、ときには調度品を入れておく長方形をした蓋(ふた)付きの大きな箱である。石黒では「大箱」とも呼ばれていた。 両端に金具があり、〔上の写真にはない〕棹を通して二人で担ぎ、運搬用にも用いられた。昔は、花嫁が輿入れする際の必需品であった。 中型、大型のものがあり大型にものには客布団などをいれて保存しておいた。材質は。桐材〔上写真の長持ちは桐材〕で作られた上等なものもあったが杉材で作られたものもあった。 フタが重いために開けたときに上の写真のように金具で止める工夫がされていた。 「大箱」という言葉は、日本国語辞典にも見あたらないことから、長持ちの方言名または長持ちに限らず布団などを収納する大きな箱の日常の呼び名であったと想われる。 民具補説→大箱 |