バットリ     
 マワシミノがもっぱら雨具用に作られたミノであったがバットリは背負い具を兼ねたミノであった。
 しかしバットリは雨に濡れると重くなったが、雨降り時の背負い蓑はこれしかなかった。長雨が続くとバットリミノにキノコが生えるということもあった。
 表のコモ網(裏はさしワラ)の部分は、荷物の当たりをやわらげるためであり、かつ、雨具としては雨をよりよく防ぐためのものである。
 材料は藁を使い、編み縄はヌイゴ縄が使われた。

※人によっては、セナコウチと呼ぶ者あり、現在聞き取り確認中である。
 
 
(写真蓑製作者 下石黒 大橋重英)