丑暮より二年季に売渡申す稗田の事  田辺重順家文書  



○稗



○名所→などころ・みょうしょ



○無体




○枝の内→枝村内の意味か



○年季





 
 
  丑暮より二年季に売り渡し申す稗田の事
 一 稗田 六畝 名所 か□ば
    此の代銭 五百八十文
 右は当丑春中、夫喰米に行きつまり申し候に付き拙者
 所持稗田、只今二年季の売渡代銭 慥かに受取
 申す処□□□この稗田に付き何方より構い少しも
 御座なく候、若し脇より何角と申すものこれ在り候はば拙者
 何方よりも罷り出で急度申し訳仕るべく候 相定めの通り
 年季明け寅暮 右の代銭相済まし申し上げ候はば稗田
 御返し下さるべく候 若しその節代銭埒明け申さず候わば以来迄
 貴殿御支配になさるべく候 無体罷り成らず売渡し
 申す上は重ねて少しも申し分御座なく候 後日の為、稗田
 売渡証文依ってくだんの如し
                 山中村稗田売主
  享保十八年               八左衛門
   丑三月            請け人 忠兵衛
                  同断  重二郎
    枝の内 
     四郎治殿
 読解文・用語解説文責 大橋寿一郎