本文 №12    意訳文 (茶色文字下解説参照)  読み下し文
 
は、古物を用い、敷物は(い)(むしろ)、蒲席(がまござ)、あおたね(ござ)、縁(へり)取り、来客の節は備後表を用いる。
 また、奢りを減じ絹など用いず廉服
(そふく-木綿布の着物)を着すべきである。
 木綿織の道具は、
綿車唐弓(とうゆみ)同じく弦糸(つるいと)、車紡糸巻(くるまつむいとまき)、ワク、カセ
へ杭筬
(へくるおさ)、同じく
 
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 は、古物を用い、敷物はイ()むしろ(莚)、がまごさ(蒲席)、おおたねござ()、へりとり(縁取)、珍客の節は備後表、
おごり(奢)を減じて、そふく(廉服)を着すべし、
木綿織りの道具は綿車、とうゆみ(唐弓)、同じくつるいと(弦糸)、くるまつむいとまき(車紡糸巻)、わく、かせ、へくいさお(へ杭筬)、同じく、
 用語解説
あおたね藉「ござ」という読み方は漢和辞典には見られないが、「ござ」はイグサの茎で織ったむしろに縁へりをつけたもの。「あおたね」の意味は不明。

備後表-びんごおもて→備後地方から産する上質の畳表。
湿地に生える草→イ

綿車→「綿繰り車」とも呼ぶ。実綿(みわた)を車と車の間を通し、種子と繊維を分ける道具。
唐弓→綿を打って柔らかくする道具=わたうちゆみ

筬-へくるおさ→織機の付属具。たて糸の位置を整え、よこ糸を打ち込むのに用いる。竹の薄い小片を櫛の歯のように列ねた長方形の框(かまち)

カタカナで表記した文字は特殊文字