ハマナス

 
   
 
 せつめい
 美しい花をつけるハマナスは、海辺(うみべ)の植物(しょくぶつ)を代表(だいひょう)する木といってよいでしょう。
 柏崎の海岸(かいがん)でも見られますが、そのほとんどが公園などに植えられたものです。 荒浜海岸などでは防砂林(ぼうさりん−クロマツ林)の海側のふちに野生化(やせいか)したように見えるハマナスも、まれに見られますが、まわりに雑草(ざっそう)に負けて年々、弱っていくように見うけられます。
 現在では、砂浜がへったことや防波堤(ぼうはてい)ができたことなどで、ハマナスが好むような場所がとても少なくなっているのではないでょうか。

 ハマナスは、秋の果実の時も美しいですね。果実が緑色(みどりいろ)から、黄色、そしてだいだい色や赤に変わっていくのを観察するのも、たのしいものです。

     ハマナスの果実(かじつ)


 時には、一本の木に赤い果実と花が同時に咲いているものも見かけます。

 これからは、昔のような野生のハマナスが育つことはむずかしいことなので、私たちが、世話をしてやって柏崎の海辺に、もっともっと多くの
ハマナスが見られるように努力していくことが大切なことと思います。


詳しい解説
   
    かんさつ

◎葉(は)は、枝に向かい、たがいちがいについています。

@葉の形は、下の写真のような形で小さな葉が3〜9枚ついています。(下の写真)

A葉のうら
は、すこし白いですね。ルーペで見てみよう。こまかな毛がはえています。



B次に葉のおもてを見てみましょう。毛はみられませんが、養分(ようぶん)を送るすじの部分が凹んでいます。もう一度、葉のうらを見ますとその所がふくらんでいます。


◎花は6月から8月ころに咲きます。

@花は、バラの花ににていますね。
それもそのはずです。ハマナスはバラの原種(げんしゅ−祖先のようなも)の一つなのです。

A白い花もあります。鯨波の道路ぞいに植えられています。

B香りもかいでみよう。

果実(かじつ)
◎果実を観察(かんさつ)しましよう

@花のときのガクがのこっていますね。

A果実を割(わ)って中を観察しましよう。


B中には、白い種がたくさん入っています。

Cまわりのカキ色の部分は食べられます。どんな味がするでしょう。
 ハマナスのもう一つの名前は
ハマナシ(ハマナシ−浜のナシ)です。ハマナスもナシもバラ科の仲間です。

 むかしの子どもは赤くじゅくしたハマナスの実を食べたそうです。おじいさん、おばあさん方にハマナスについてお話しをききましょう。