アトリ
暮らしとの関わり
 アトリは石黒では希に見られる鳥のようだ。
 石黒では、早春のブナ林などでたまに見かけるが撮影に成功したことはほとんどない。上の写真は下石黒と大野の間にあるブナ林の中でかろうじて撮った貴重な写真である。
 アトリの超大群は昔から有名で日本書紀にも記されているそうだが、柏崎市内でも出会ったことはない。幸いこの度、野鳥研究者のHさんから市街地周辺で撮影した大群で飛翔する動画を提供いただいたのでビデオにしてみた。発見からカメラのセットで前半は画像におさまっていないので総数はこの倍に近いので千単位越えるとも思われる数に想われる。
是非、ご覧いただきたい。→ビデオ資料「アトリの大群」
 鳴き声は「キョ、キョ、チューン」と聞こえる。橙色と黒色の紋様の美しい小鳥である。
 繁殖期の分布は広く、西はスカンジナビアから東はカムチャック半島までの亜寒帯の森林に棲み、冬は北アフリカからヨーロッパ、中央アジア、中国、朝鮮半島、日本と広範囲に渡って越冬する。

〔写真上2006.4.18・右上2006.4.29下石黒〕



撮影 長谷川 2019.12 市街地周辺

解 説
スズメ科
 大きさはスズメよりやや大きく全長約16p。しかし、大きさは多様で右写真のように20p近いものも見られる。
 雌雄異色。雄の頭と背と尾は光沢ある黒色。翼には白帯がある。〔写真左上〕。胸はオレンジ色で腹は白色である〔右上写真〕。雌は頭と背に黒い斑がある褐色である〔写真右下〕
 日本には冬鳥として渡来する。  繁殖地はスカンジナビア〜カムチャック半島のユーラシアの亜寒帯。→繁殖地地図
 餌は主に針葉樹の種子や落ち穂や雑草の種子。
 よく群れて数千羽の大群で現れることもある。日本書紀にも天を覆い隠すほどの大群の記述があるという。
柏崎市街地周辺で見られた大群生←拡大→クリック

撮影-長谷川2019市街地周辺