ジャノヒゲの実との出会い

                       大橋洋子

毎日の散歩みちで道路端や土手に、か細い幅で背丈が20㎝前後の草がこんもりと一株に纏まって生えているのは見ていましたが、心の眼には留まりませんでした。
 ある日、その草の傍に美しい色の実が一粒転がっていて何の実か?何処から来たのか?

 

辺りを見廻しても見当がつかず不思議に思いながら青い実を眺めていると「ここよ、ここよ!」と呼ばれているような気がして何気に傍の草を覗き込んでも実らしき物はありませんでした。でも、どうしても腑に落ちなくて別の株を「ちょっと失礼!もっとひろげて見せてね!」と冗談を口にしながら、思いっきり根元まで葉を分け広げましたら、とっても美しい色の実が沢山並んでいて一目惚れをしてしまいました。

その後は手当たり次第に株の根元まで草を掻き分けてみましが、実の付いている株と付いていない株があるように思いました。雄株と雌株があるのでしょうか・・・??

 毎日出会っていたジャノヒゲでしたけど、草の根元で人目を避けるようにひっそりと時の経過に身を任せながら、色や姿を変えつつ場所によってはすでに、シワシワになった実に我が身を重ねながら、来年はもっと早い時期に素敵な再会をジャノヒゲさんと約束して、今年の出会いをありがとうと呟きました。