クロカワゲラ
暮らしとの関わり
 クロカワゲラは石黒ではセッケイカワゲラより少し遅い時期に発生するようだ。
 上写真の個体は何れも長翅型であるが、短翅型もあり無翅型もみられる。
 長翅型の翅は立派で十分に飛べるように見えるが実際に飛翔する姿を筆者は見たことはない。
 だが、この度、上の写真を撮影した政栄さんの観察では、クロカワゲラの体に指で触ると飛翔して逃げたとのことであるから雪の上でも飛ぶことができることが分かった。
 微小な生物であるため普段飛翔している姿は確認できないが、渓流釣りのフライに使われるほどであるから川の水面を盛んに飛翔する生物なのであろう。
 2011.4.1に飛翔するクロカワゲラを撮影できた。ピントは甘いが・・・・。

(写真2011.3.13 寄合  政栄)



写真2011.4.1 下石黒

         飛翔するクロカワゲラ

写真2011.4.1 下石黒

写真2011.4.1 下石黒
解 説
クロカワゲラ科
 早春(3月)の雪上にあらわれカワゲラの一種。クロカワゲラ科は国内には8属が知られているが未だ十分解明されていないのが実情であるという。
 成虫の体長7〜9o、幅1oほど全身黒色でアリのような体型をしている。無翅型、短翅型、長翅型が見られる。
 幼虫は夏の間川底で眠り秋になると落ち葉などを食べて急速に生長し雪がつもる頃に陸上にあがる。
 セッケイカワゲラより少し遅く陸上にあがったクロカワゲラは、上流に向かって歩いて移動し、水流に下りて産卵する。卵は流されてほぼ親と同地点で幼虫となり冬には雪上に現れるというライフサイクルはセッケイカワゲラと同様。


  触覚の拡大写真

写真2011.4.1下石黒