タヌキノチャブクロ
暮らしとの関わり
 子どもの頃から「ケブダシギノコ」と呼んで親しんだ。
 老菌をつま先でつつくと煙のように胞子を放出するさまが面白かった。群生して生えることが多いため見つけると必ず、足で突いて遊んだものだ。
 家の周りにもよく生えていたのは、こうした子どものいたずらが胞子をまき散らし発生を促進していたのかも知れない。
 先日、 上石黒地内のブナ林でタヌキノチャブクロの群生にであった。一見、ホコリタケと思われたが朽ち木上に生えていたのでタヌキノチャブクロとした。→上写真

〔写真上2007.10.17 左2006.10.16 下石黒〕

熟したタヌキノチャブクロと内部の様子

撮影日2007.10.18 下石黒
解 説
ホコリタケ科
 日本全土に分布。梅雨時期から秋にかけて朽ち木の上に発生する。
 高4〜6p。頭部と柄に分かれるが、ほぼ球状で柄がないように見える。
 外皮は球形にふくらみ表面は粉状のイボからなるが剥離しやすい。
 熟すと褐色で光沢ある内皮が現れる。
 内部の肉は初めはハンペン質だが胞子ができはじめると粉まみれの古綿状となり小さな穴から胞子を煙のように出す。
 若い菌は食用となる。