生活改善について
 
                            田辺安子
 最近、しきりに生活改善がさけばれていますが、生活改善とは、文化的で合理的な農村生活の向上、農村の民主化等の問題の主旨を理解してこそ実現されるのではないでしょうか。
 石黒村には、まだまだ昔からの封建的なしきたりや迷信、または家の格式によるきめなどがあります。
 生活改善という言葉も決して耳新しい言葉ではなくなったのですが、その言葉が本当に力を得てきたのは最近の事ではないでしょうか。昔からの生活を改善することは口で言うことは簡単ですが実行することはなかなかたやすい事ではなかったことと思います。

 聞くところによると弥彦村では結婚式を次のように改善したと聞いております。
 昭和25年に各団体が集まり話し合った結果、祝儀は300円程度、それに結婚式費用として1人200円程度を負担して行い酒宴も1時間半〜2時間で切り上げてすぐに御飯に移るとのことです。最初はなかなか難しいところも合ったとのことですが今では、村のほとんどの集落で実行されているとのことです。
 それから、一生に一度しか使わない花嫁衣装は公民館で用意しておいて貸し出すとのことでした。これも、経済的には大変良いことと思います。

 私たち石黒村も出来るだけ早く弥彦村のように改善すべきだと思います。村長さんをはじめ公民館長さん、諸団体役員の皆様の村民への御指導のもとに私たち青年団が先頭になって、改善へ向けて取り組もうではありませんか

 石黒村青年団報、北極星第3号より (昭和29年3月発行)