民具補説
       斗マス・一升マス・五合マス
斗マス(升)は米ばかりではなく、その他穀類の大豆、小豆、など又は栗などを量るときにも使われました。当時(昭和のはじめ)は大豆も小豆も自家用を除いた他は町に持っていって金に換えて帰りに反物などを買ってくるのでした。

斗マスで量るときはマスの上に穀物を山盛りにせず、少し高めにしておいて斗棒を端から素早く一気に手前に引くのが肝要とのこしでした。山盛りにしたり斗棒をゆっくりと動かすと米が押され気味となり少し余計に入るのだそうです。
 斗マスも斗棒も国の検査合格の検印が押してない物は使用してはならないことになっていました。勿論、一升マスも五合マスも、一合マスも同様でした。斗マス以外のマスにはそれぞれ棒があるわけではなくそれらは一本の棒を使っていました。
 マスの検印は「長岡・金井」(
)などという文字が見られます。

              文・図 田辺雄司(居谷)

 これは、現在(2009)、新潟に本社がある度量衡の総合商社「金井度量衡株式会社」のルーツである金井助三郎さん苗字「金井」によるものと思われます。
 金井助三郎さんは長岡藩主の武士でしたが明治初期に上京して「秤座総取締守随−はかりざそうとりしまりしゅずい」に奉公しておられました。ここでは全国の秤の製造販売を取り仕切っていたのです。
 ここでの修業を終えた金井さんは長岡にもどり、県から秤、升、物差しの販売免許を受けて金井度量衡製作所を創業され、
次第にこれらの製造も行い、総合メーカーとなりました。大正2年東京にも工場を設立、業容も拡大し長岡にあっては、有力な地場産業となりました。当時のシェアは70〜80%に達していました。(※編集会)

参考−
http://www.kanai.co.jp/