護身用疑似刀 
 昔、帯刀が許されなかった町人等が旅に出るときに護身用に用いたものであるという。
 これは筆者の家にあったもので、子どもの頃、家の仏壇の脇にしまってあったものを取り出して、刀身を抜こうと四苦八苦したことがあった。
 今にしてよく観察すると樫の木で作られた木刀にそれらしき装飾をほどこしたものである。
 筆者にとっては、子ども時代と、今は懐かしい石黒の生家を思い出させる品の一つである。