恐れ乍ら書付を以てお伺い申し上げ奉り候    田辺重順家文書
 
   恐れ乍ら書付を以てお伺い申し上げ奉り候
一、刈羽郡石黒村地内草生水の
気味これあり油田村幸左衛門の申すもの
場所見立先年試し堀り井戸
仕り候得共出方甲斐なく見合わせおり候処
尚また当春中より村方一同申し合わせ
同人□々新井戸堀立候処
少し宛て出方に相成り候に付き内々議定
仕り井戸掛け候もの申し合わせ当丑より
来る巳迄五ケ年中見様として一ケ年
御冥加永五百文づつ年限中上納
仕り度存じ奉り候これに依り恐れ乍らこの段連印をもって
お伺い申し上げ奉り候 以上
  慶応元年  
    丑十一月            刈羽郡
                    下石黒村
                    伝左衛門
                    伊左衛門
                    平右衛門 
  (※以下署名ページ掲載略) 
 
            甚左衛門
            浅右衛門
            九郎左衛門
            孫治右衛門
            米右衛門
            甚之助
            三郎右衛門
            孫衛門
            嘉七
            甚重郎
            与三右衛門
            佐次右衛門
            佐五右衛門
            松右衛門
        百姓代 助九郎
        組頭  宇左衛門
        見習  重五郎
        庄屋 
            田辺重左エ門
  御代官所
右御伺い申上げ候に付き奥印仕り申上げ候 以上
               大肝煎代
                津下平七
 
 読み下し文責 大橋寿一郎