通学途中の水泳の思い出(昭和のはじめ)
                   板畑  中村富美雄
 7、8月頃になると、水泳がしたくなる。川もなければ、プールもない。みんなが相談し合って松林の横にある上石黒の屋号「東さん」の農業用水池を借りてよく泳いだ。
 
現在の元屋敷の農業用水池 2018
 勿論、断りなしなんだから見つかると大変だ。常に二人くらいの見張りを置いて泳いだ。学校からの帰り道、息をはずませて池にやって来て、簡単な手足の屈伸運動をして池に飛び込んだ。
けっこうみんな泳げるようになった。泳いでいると分からなかったが水からあがると体じゅうに水あかがついているのには閉口した。
 中には、帽子を忘れて帰り、上石黒の東さんに謝りながらもらいに行った人もいた。〔以下略〕
              
 「石黒校百年の歩み」より