石黒層〔上部寺泊層相当層〕について  
 石黒層は、この地域では最下位の地層、中新世中期末後期(1600万〜600万年前〕で、元石黒小中学校〔現在石黒爽風苑〕後方の村道下の石黒川沿いに露出している。
 黒色泥岩層を主体として、凝灰質砂岩層と互層をなし1〜2mの厚い堅固な砂岩をはさんでいる(この砂岩は、特に下石黒の城山北東側から地名「ホウノキ山」一帯に露頭が見られる。石黒では、昔から「タキノフチ石」と呼んで竈を作ったり、この砂岩の平たい性質を利用して、飛び石のように道路に敷いたりした)。
タキノフチ石(石黒層に見られる堅い砂岩)
 
 最上位には、厚い白色疑灰岩層がある。有孔虫や海綿の化石を多く含み、比較的深い海底で堆積したものと考えられる。
 黒色泥岩は乾燥して風化すると、白色から赤褐色の鋭い角の細片になってボロボロにくずれ、地力に富む土質となるが、地滑りを起こしやすい。石黒層は三島郡寺泊町地域に分布する寺泊層に相当するものと考えられる。


※「石黒」という地名はこの石黒層の黒色泥岩の特徴に関係するという説もある。(柏崎市史資料集 地質篇参照)
参照文献 高柳町史  
       柏崎市史資料集地質篇