アカエリカイツブリ 
   
 
暮らしとの関わり
 柏崎では、ここ数年冬期、毎年1羽が観察されている、数少ない冬鳥である。日本で記録されている5種のカイツブリの仲間のなかで、一番大きいカンムリカイツブリに次ぐ大きさである。図鑑には、主として沿岸や河口で生息し、稀に内陸の河川や湖沼に入る、とあった。現在までのところ、柏崎においては、海上だけで記録されている。河川や湖沼(柏崎の場合は池)での記録はない。

 この仲間は、魚食であり、潜水して魚を捕まえる。大きな魚を捕え、四苦八苦しながら飲み込むところを観察したこともある。前出の大きさの近いカンムリカイツブリは、比較的白く見えるが、このアカエリカイツブリは少し暗く見えることから、遠くから識別できることもある。しかし、春になり、カンムリカイツブリが夏羽に変わって行く頃は、識別に注意を要する。この鳥も、柏崎における主とした生息場所を海上としているので、石黒では観察できないと思う。(長谷川)

写真 2018.4.3 長谷川


             夏羽の始まり
写真 2018.4.3 柏崎 長谷川



解 説
カイツブリ科
 日本では冬鳥で九州以北に見られる。一部は北海道で繁殖するが多くはヨーロッパロシア西部〜東部、カナダ、米国北部。
 全長40〜50p。翼開帳77〜85p。体重8〜9kgのやや大型のカイツブリ。
 雌雄同色。首は長く夏季には夏羽として頸部から胸が赤褐色になることが名前の由来。
 くちばしは黄色で先端が黒く真っすぐでやや長い。(写真)
 夏季は内陸の湖や池沼で生息するが冬季には河口や湾内で生息する。
 食性は動物食で魚類、カエル、昆虫、甲殻類を食べる。潜水力に優れる。



     冬羽の始まり
写真 2018.4.3 柏崎 長谷川